【熱抵抗値:R値(u・K/W)】
熱の伝わり難さを表す数値で、数字が大きいほど熱を伝えにくい。その材料の断熱性能が高いことになります。
例)長期優良住宅(在来工法)の断熱厚みは
屋根 0.04× 4.6× 1,000=184mm
壁 0.04× 2.2× 1,000= 88mm
天井 0.04× 4・0× 1,000=160mm
という、計算で断熱厚みを出します。
逆に、断熱厚み÷熱抵抗値で、その部位の熱抵抗値を出せます。
【熱伝導率:λ値(W/(m・K))】
熱の通しやすさを表す素材の特性値で、小さい値ほど断熱性能が高い素材と言うことが出来ます。
熱伝導率:0.06以下のものを断熱材と呼びます。セルロースファイバー断熱材の熱伝導率:0.04W/(m・K)
【熱貫流率:U値(W/(u・K))】
壁等の躯体を構成する断面各部位の熱の通りやすさを表す数値で、数値が小さい程、熱を伝えにくい。
熱貫流率はこれまで「K値」と呼ばれていましたが、国際基準に合わせて「U値」に呼称が変わりました。
U(熱貫流率)=1÷Rt(熱貫流抵抗)
=1÷{ Ro+Ri+Ra+Σ(d÷λ)
U :熱貫流率 W/(u・K)
Rt :熱貫流抵抗 (u・K/W)
Ro :外気側表面熱伝達抵抗 (u・K/W)
Ri :室内側表面熱伝達抵抗 (u・K/W)
Ra :空気層の熱抵抗 (u・K/W)
d :n番目の層の材料厚さ (m)
λ :n番目の熱伝導率 W/(m・K)
【外皮平均熱貫流率:UA】
住宅の各部位における熱貫流率と表面積と温度差係数の積の合計を住宅全体の表面積で除した値。
従来の熱貫流率の新しい指標で、住宅属性(規模・構造・形状等)の影響を受けにくい為、この評価に変更されました。
同じ住宅の仕様でありながら、狭小住宅(3階建て):延べ床60u・外皮145u と 郊外の住宅(2階建て):延べ床120u・外皮138u では、Q値計算(従来の熱貫流率)では1W/u・K以上の差が出ていたが、UA値計算(外皮平均熱貫流率)では0.05W/u・Kの差の小さな数値になります。
【熱損失係数:Q値】
住宅の断熱性能を熱損失係数で表したもので、室内の温度差が1℃の時に家全体から1時間に逃げ出す熱量を、延べ床面積で割ったものです。値が小さい程、断熱性能が高いことを表します。
次世代省エネ基準に必要なQ値は、W地域で 2.7W/(u・K)が基準値です。
省エネルギー基準では、保温性能の指標として使用。
Q=(QR + QW + QF + QV)/(延べ床面積)
QR (屋根・天井から逃げる熱)
QW (外壁・窓から逃げる熱)
QF (床から逃げる熱)
QV (換気で逃げる熱)
【年間暖冷房負荷:MJ/(u・年)】
「年間暖冷房負荷」とは、暖房負荷エネルギーの年間積算値と冷房負荷エネルギーの年間積算値を合計し延床面積で割ったものです。「暖房負荷」については、暖房時期に室温を一定温度に維持するために必要な暖房エネルギーの量、
「冷房負荷」については、冷房時期に室温をある一定温湿度に維持するために必要な冷房エネルギーの量であり、いずれも数値が小さければ、それだけ省エネルギー性能が優れているものと評価されます。
年間暖冷房負荷の基準値は、1年間当たり・住宅の床面積1u当たりの暖房及び冷房負荷の合計値の上限を、地域区分に応じて定めています。
暖房は、暖房期間(1年間のうちで日平均外気温が、15℃以下となる期間)において、室温18℃以上に設定を行う。
冷房は、冷房期間(1年間のうちで暖房時期間以外の時期)において、室温27℃以下、相対湿度60%以下に設定を行う。
【相当隙間面積:C値】
建物全体の隙間を数値で示したもので、建物の気密性能を表します。建物全体の隙間面積を延べ床面積で割った値です。数値が小さい程、気密性能は高くなります。
床面積:1u当り5.0cu以下の住宅を気密住宅とも呼びます。T.U地域では、2.0cu以下、その他の地域では5.0cu以下となるように規定されています。
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